生前贈与を行う際、幼い子や孫といった未成年者が贈与の候補となるかもしれません。
本記事では、未成年者へ生前贈与を行う際に押さえるべきポイントについて解説します。
生前贈与は、受け取る側の年齢に関係なく行うことが可能です。
早期から未成年者への贈与を開始することで、相続財産を長期間かけて分散させ、将来の相続税負担を軽減する効果が期待できます。
ただし、受贈者が未成年である場合、成人への贈与とは異なる点があるため、注意しましょう。
未成年者への贈与を行う際は、以下のポイントに注意しましょう。
未成年者は単独で有効な法律行為を行うことができないため、贈与の契約には親権者の同意や代理が必要です。
贈与は、双方の合意で初めて成立する契約です。
受贈者が幼く、自身の意思表示が困難な場合は、親権者が受贈者に代わって贈与を受ける意思表示を行い、契約を成立させます。
贈与する資金は、必ず受贈者本人の名義で開設された預金口座へ振り込むようにしましょう。
現金を手渡しするだけでは資金移動の証拠が残りにくく、税務調査の際に贈与の事実を証明することが困難になります。
銀行振込を利用することで、いつ、誰から、いくら送金されたのかという公的な記録が通帳に残ります。
また、贈与された資金を親が勝手に引き出して使ってしまうと、実質的な所有者は親であるとみなされ、名義預金と判断されるおそれがあるため、管理方法には注意が必要です。
未成年者への贈与であっても、その都度、贈与契約書を作成しておくことが推奨されます。
契約書には、贈与者と受贈者の署名・捺印を行い、贈与の日付や金額、方法を明記します。
特に、基礎控除額である110万円以下の贈与を毎年継続する場合、定期贈与とみなされないためにも、毎回の契約書作成が有効な対策となります。
未成年者への生前贈与は、正しい手順を踏むことで有効な節税対策となります。
親権者による適切な代理手続きや、本人名義口座の使用、契約書の作成を徹底し、税務署から否認されない体制を整えることが求められます。
名義預金とみなされないための具体的な通帳管理の方法を知りたい場合や、他の特例制度との併用を検討したい際は、相続・贈与の実務実績が豊富な税理士へ相談することをおすすめします。