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生前贈与を受けたら相続放棄はできない?注意点を解説

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相続放棄を行った場合、通常は、初めから相続人ではなかったものとして扱われます。

しかし、生前贈与を受けていた場合、注意すべき点があります。

本記事では生前贈与を受けた状態で相続放棄を行う際の注意点について解説します。

 

 

生前贈与を受けていても相続放棄は可能

 

結論からいうと、亡くなった方から生前に贈与を受けていたとしても、相続放棄をすることは法律上可能です。

相続放棄は、相続人がその地位を拒絶する手続きであり、過去に受けた贈与の内容によってその権利が制限されることはありません。

このように、生前贈与と相続放棄は個別の制度として扱われるため、すでに財産を受け取っていることが手続きの妨げになることはないのです。

 

 

生前贈与を受けた状態での相続放棄の注意点

 

生前贈与を受けた状態で相続放棄を検討する場合、いくつか把握しておくべきことがあります。

以下で確認していきましょう。

 

 

遺留分侵害額の支払いを請求される可能性がある

 

特定の相続人が多額の生前贈与を受けた結果、他の相続人の最低限の取り分を侵害する場合、その侵害額を金銭で支払うよう請求されるリスクがあります。

相続放棄は亡くなった時点の財産を放棄する手続きであり、すでに行われた贈与を無効にするものではありません。

そのため、相続放棄をしても遺留分侵害額請求からは逃れられない点に注意が必要です。

親族間トラブルを防ぐためにも、10年以内の贈与が対象となるなどのルールを踏まえ、計画的に進めることが求められます。

 

 

相続税への持ち戻しは行われる

 

相続放棄をしたとしても、亡くなる前の一定期間内に行われた贈与については、相続財産に加算して税額を計算する場合があります。

相続放棄をしていても、相続財産を受け取った他の親族がいる場合、放棄した人が過去に受けた贈与分も合算対象に含まれます。

借金を免れるために相続放棄をしても、過去の贈与額が多額であれば、税務署から納税通知が届く可能性があることは忘れてはなりません。

 

 

まとめ

 

生前贈与を受けていても相続放棄は選択できますが、その後の財産管理には細心の注意が必要です。

たとえ相続放棄をしていても、生前贈与を受けていたら相続に一定の関わりを持たなければならない可能性があることを把握しておきましょう。

相続放棄を検討する際は、過去の贈与履歴と現在の遺産状況を照らし合わせ、適切な法的判断を仰ぐことが賢明です。

自身での判断に迷う場合は、相続に詳しい税理士までご相談ください。